介護
のり子さんやみんなの介護の話を聞いて上がってくるのは、
それは過去経験した
私のアイデンティティーだ。
奪わないで欲しい。
みんなはきっと愛と光を見て、
感謝いっぱいになるんだろう。
そして
それを聞かされるんだろう。
でも
私は失敗した。
ダメだった。
のり子さんやみんなのように
愛と光を見れなかった。
敗者だ。
恥ずかしい。
惨めだ。
だから
私から語ることなど一つもない。
話すことない。
聞かされたくない。
情けない。
ダメだったし、ダメだ。
役に立てなかった。
悲しい。
無価値だ。
話せることなんてないよ。
それを自分の中で浮かびあがらせてあげたい。
将来経験するかもね、とか
そういうことに持っていかずに。
誰でもない。
その声を聞きてあげられるのは、私だけだから。