私は知覚に問題があります

なので感じていることを、どうか聖霊あなたに打ち明けさせてください。

大使徒ペテロ

ペテロの慟哭  

 

ペテロは大祭司の中庭から

遠く祭司長たちに囲まれている主をみつめてゐた

祭司や全議会はイエスに死を決定せんとしてゐる

大祭司の数々の問に

エスは昂然として自己が全能者の右に座すキリストである事を宣言した

ペテロは小きざみに震える体をじっと抑へて日にあたってゐた

そのうちの議員の一人が主の顔を掌で打ち

一人は唾を吐きかけ

一人は頭部を拳で叩いた

ペテロは畏れと恐怖とで歯の根も合はぬ程に体が震へつづけた

その時大祭司のはした女がペテロを見て

この人はイエスの仲間だと言った

ペテロはあわててその言葉を否定しながら庭口を出てゆこうとした

その彼を追う様にはした女は傍の者たちに

彼は確にイエスの仲間だと告げ廻る

ペテロは再びその人たちに

その人を知らずと云い放った

然し傍の者たちは

なんぢはイエスの仲間のガリラヤ人に違ひないと断定するやうに云った

ペテロはますますあわてて

われは汝等の云ふその人を神に誓って知らず

そう云ふその人を神に誓って知らず

さう云ひ切って庭に出て行った

薄明を破って彼をおびやかす様に鶏が鳴いた

ペテロの脳裡を

先夜の食事時に主の云はれた言葉が

雷光の如く烈し打ち過ぎた

ーにはとりふたたび鳴く前に汝三度われを否まんー

そのみ声が脳裡を砕き割るように大きくひびきわたった

ペテロの痛む胸の中を

尊く清しく懐かしき二人となりき主イエス・キリストへの想ひが大きな哀れみを伴って流れきたった

ペテロは耐へかねあたりを忘れて慟哭した

ユダは主を売りわれは肉体の恐怖のため魂を忘れた

最早ペテロの上には青空は無く ペテロの下に地さへも無かった

ペテロは肉体と云ふ檻の中で泣き叫ぶ自分の魂をもてあまし

死せる人の歩むがごとく歩み出した

蒼ざめた彼の影を砂塵がしきりに叩いて

夜明けの光をはばんでゐた

 

ゴルゴダの丘

二人の盗人の間にはさまれ

尊く慕はしき主の姿が十字架を背にして立ってゐる

ペテロは悩み疲れた顏を

群衆の間から伸び上るやうにして

愛しき主の姿を仰いだ

主を捨てた慚愧(ざんぎ)の念で彼の心は裂けつづけ

流れ落つる涙の顔が幾度か霞んだ

ー神よ神よ、主を危機から救ひ給へー

彼の心は血を吐くばかりに祈りつづけた

霞んだ眼をひらくと主の慈眼がペテロをみつめてゐる

ああ優しきその気高さ それはすでに地上の者ではなかった

ー神よ わが肉体を主に代へさせ給へー

ペテロはすでに肉体の己れを捨てて祈りの中にひたり切っていた

午後三時 暗雲は天地を覆ってゐる

瞬間 天地を貫く白光が燦然とペテロの眼を射た

エスは全きキリスト(神)の姿に還元し

天空高く舞ひ昇っていった

 

ーペテロよ 汝の罪は赦されたり 汝は永遠にキリストと伴に働かんー

 

呆然自失しているペテロの心に

イエス・キリストのみ声が光り輝いて聞こえた

 

 

 

〜五井先生著 聖書講義より〜

 

 

エスを信じる、と言っておきながら逃げ出したペテロさん。そうなるのも本当によくわかる、、と思いつつも、馬鹿にしていて、責めていた。

エス以外は大したことない。と。

 

私だったら、

国から出て、二度と戻らないか

生きているのが耐えられない。

エスのお顔を見ることなんて、できない。

かといって、ユダのように自殺する勇気さえもない!!

死にたくない。この命が惜しいから。

でも死ぬことも怖い。

宇宙上で最悪だ、わたし。

 

 

でも、、

ペテロさん、

 

自分の命を絶つこともせず、

エスのもとに戻り、

そして

 

「しっかりイエスの眼を見た。」

そして、祈った。

 

復活したのは、イエスだけじゃなかったんだ。。

 

エスだけじゃない、

あなたも復活するんだ、と

それを、イエスは全員に伝えたかったんだ。。

 

 

ああ、私は間違っていました。

 

罪に目を向けていました。

 

エス様、神様、私は間違ったところに、目を向けていました。

 

ペテロさん、

有難うございます。

 

 

 

今、心から言える。

 

 

使徒、ペテロ様と。